- 当院では患者ー医師間の対話を大切にし、薬物療法に偏った治療にならないようこころがけています。
- 西洋薬と漢方薬の両方を含めた薬物療法を使うことは、治療に大きな恩恵がもたらされます。
- カウンセリングは、心理臨床に精通した臨床心理士と医師が対応しています。
カウンセリング
臨床心理士による
カウンセリング
一人で悩むのではなく、
カウンセラーに相談してみませんか?
ご希望の方には、臨床心理士によるカウンセリングを行っております。
カウンセラーは、クライエントのこころに寄り添い、お話をお聞きする中で生じてくるクライエントの“気づき”をお手伝いします。
苦悩のために見失ってしまった自分を取り戻し、解決の道を見出していく作業に付き添います。
カウンセリングの概要
- 毎週金曜日、15:00~18:00の間で行います。
- 1回30分が基本となります。
- 予約料として3,500円を申し受けます。
- ご相談内容によって、必要な回数は異なります。
数回で終結する場合もありますが、こころの作業には時間を要する場合もあります。 - 医師が診察してカウンセリングの適否を判断し、当院の規約に対する同意を頂いております。
漢方治療
漢方治療について
心身一如の漢方治療
漢方治療は、体にやさしい治療といわれます。
それは、生体に備わった生理作用を利用して自然治癒力を助ける治療法であるからです。
漢方薬は体の「証」に随って過剰なところを抑え、不足しているところを補うことで体を整えます。また漢方薬は天然の生薬を組み合わせた複合成分であるため、作用がマイルドで副作用も少ないのが特徴です。
漢方薬を処方する時は、患者さまのこころと体を全体として診て、病態に応じて適応を考えます。精神科でも、こころと体の治療に漢方薬を活用することが増えています。
当院では、その方の症状や病態に応じ、西洋薬と漢方薬の両方を適宜活用していきます。
こんな症状の方へ
うつ病
うつ病は「心のエネルギーが減った状態」が長引いて悪循環に陥った状態です。こころと同時に体にも症状が現れることがあります。
- 憂うつで涙もろくなり悲哀感や孤独感から絶望的になる
- やる気がでない、興味がわかない、集中力・意欲の低下がある
- 自分はダメな人間だと気に病み、思いつめてしまう
- 食欲がない、体重減少、腹痛、吐き気や便秘、下痢、など
- 体がだるい、疲れやすい、頭痛、動悸・体の痛みや痺れ、など
双極性感情障がい(躁うつ病)
うつ病のように見えて、実はうつ期と躁期を繰り返す双極性障がいのケースもあります。躁病エピソードは短く、気分も調子もよいので、躁うつ病はうつ病と誤解されることも多いことがわかっています。うつ病と躁うつ病は異なる疾患であり、経過も治療方法も異なります。治療を続けることが大切です。
- 気分が高揚して寝なくてもいくらでも頑張れる、何でもやれる気がする
- 妙にイライラして腹が立つ
統合失調症
主に思春期から青年期にかけて発症し、慢性に進行する精神疾患です。幻聴・妄想は不安、孤立、過労、不眠が重なって、しばらく続いたことがきっかけで見られることもある現象です。早めに気づいて適切な治療を続けることで予後が大きく変わってきます。
- 自分にだけ声や音が聞こえる
- 誰かに見られている、人に狙われていると思い込む
- イライラ、不安、緊張が高まる
- 憂うつな気分が続くことが多い
- 喜怒哀楽の感情が減って、人との関りを避ける
- 理解力が落ちたと思う
不安障がい
代表的なものとして広場恐怖(症)、社会不安障がい、全般性不安障がい、パニック障がい、強迫性障がいなどがあります。
- 雑踏、公衆の場所、電車など逃げられない状況に対する恐怖感がある
- 人前で他の人から変に見られるのを恐れて、社会状況を回避する
- いつも心配で、些細なことでも不安でたまらない
- 理由なく突然、恐怖感に襲われ動悸、息苦しさ、冷や汗、気分不良などの症状が出現する
- 戸締り、ガス栓、電気を何度も確認する、不潔が気になって何度も手を洗う
発達障がい
発達障がいとは、発達のアンバランスのために日常生活に支障をきたしている状態です。代表的なものとして学習障がい、ASD(自閉症スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)などがあります。
- 上司や同僚、お客さんとのコミュニケーションがうまくいかない
- こだわりが強い
- 注意散漫で忘れ物やミスが多い
- 仕事や家事の段取りが悪い
- 提出物の期限が守れない、時間が守れない
こうしたことが頻繁に起きていて子供の頃からあったという場合、生来の発達の凸凹が関係している可能性があります。
子供の頃には周囲のサポートがあって、見過ごされていたものが、社会に出ていろいろトラブルが生じるようになって、受診されるケースも増えています。大人のADHDの薬物治療が始まっています。
生きづらさを一人で抱え込まずに、専門医に相談してみてください。
認知症
いろいろな原因で脳の機能(認知機能)が徐々に低下し、社会生活に支障をきたす状態です。
- 物忘れが目立つようになり、ついさっきした行動を覚えていない
- 時間や場所がわからなくなったり、迷子になったりする
- 簡単な計算ができなくなる
- 料理、掃除、買い物など家事ができなくなる
- 気分が落ち込む
- 妄想がある
- 興奮して異常に怒りっぽくなる